「ポインセチアはまほうのはな」 光村図書
12月になると街の花屋の店先にはポインセチアがたくさんならびます。ポインセチアがクリスマスの花としてかざられるようになったききかけとなったメキシコのお話があります。 クリスマスを心待ちにする少女ファニータの家では、満足なお祝いのしたくができません。クリスマスの夜、教会に捧げるろうそくも贈り物もありません。神さまへの贈物がないファニータは、教会に入れず外でたち止まってしまいますがその時おこった不思議な出来事は…。メキシコのクリスマスの様子はいきいきと描かれ、ファニータのかかえるポインセチアの赤のうつくしいことといったらありません。
「クリスマスまであと九日」セシのポサダ 冨山房
もう一冊、メキシコのとびきりすてきなクリスマスのお話しが、エッツ作の「クリスマスまであと9日ーセシのポサダの日」(冨山房)です。クリスマスには、ポサダというパーティひらき高くつるしたピニャタをこわしてたくさんつめられたお菓子をわけあう習慣があります。はじめてポサダをお祝いしてもらうことになった女の子セシのうれしいく弾むような気持ちと、せっかくの自分のはじめての星の形のピニャタがクリスマスにみなにこわされてしまうことが耐えられないという小さな女の子の悲しいきもちが切々とつたわっききます。エッツの白黒の絵には、メキシコの人々とピニャタだけが鮮やかな赤・白・黄で採色されており絵から存分にメキシコらしい美しさを堪能することができます。