子どもの本や 阿佐ヶ谷日記  2

東京都杉並区阿佐ヶ谷南1-47-7 03-3314-3455「子どもの本や」では、子どもが心から楽しめる選り抜きの本ばかりを揃えています。

「ぼくだけの山の家」 偕成社 

木々もうつくしく色づきはじめていますね。我が家(阿佐ヶ谷)でも、この季節になるとたわわに実ったみかんが美味しそうなだいだい色になります。すっぱいおいしいみかんです。
本が読みたいとおもっていたところに、よいが本が届きました。読みだしたら楽しくてとまらなくなってどこに行くにも片手に持って移動しました。
「ぼくだけの山の家」ジーン・クレイグヘット・ジョージ作  12歳の少年サムは家族と住むニューヨークのアパートから家出し、以前おじいさんもっていた農場跡の近くの山の中で暮らすことを選びます。森で暮らしていくため、まずは火をおこすことを覚え、ベイズカという大木のうろの中を焼いてすみかをつくります。手製のベットと苦心して暖炉をつくりそして森の中で食べもを調達します。さかなを捕まえ、木の実や野草で工夫を重ね次々美味しそうな料理をつくります。冬を乗りえるために、さまざまな食糧を集めます。雛からそだてたハヤブサを訓練し、ハヤブサは獲物を捕らえる名手となり、一人暮らすサムのよきパートナーにもなります。
次第にイタチやアライグマはじめ森の生きものも現れるようになりサムに心を許します。時に森を訪れた人となかよくなることもありベイズカの家に招いてごちそうしたり・・、またクリスマスにはなつかしい人がサムをさがして森にやってきます。
人がもつあらゆる知恵と力をつかって森で生き抜くサムの生活は、厳しい半面、楽しみや喜びにふれています。工夫してつくる日々の食事 ドンクリのパンケーキはじめウサギのシチュー、シカのステーキ等々、こころを奪われるこんだてです。
サムに森に住むようになって知り合った大人の友人もとてもあたたかく魅力的です。