子どもの本や 阿佐ヶ谷日記  2

東京都杉並区阿佐ヶ谷南1-47-7 03-3314-3455「子どもの本や」では、子どもが心から楽しめる選り抜きの本ばかりを揃えています。

読書の秋ですね。


このつたないブログをみて赤ちゃんを連れたお父さまとお母さまが来店なさり、月に一度の定期購読にも申し込んでくださいました。本を間に新しいお付き合いが始まるのはとてもうれしことです。
また今日は久しぶりにSクンのお母さまが見えました。お子さんが幼稚園のころからクリスマスやお誕生日に山づみに本を買って下さる気風のいいかたです。きょうはS君12歳のお誕生日。お友達のお話しによるとS君のお宅には私どもで買われた本が棚にぎっしりありうつしくかざってあるとか。きょうはプレゼントに「竜の子ラッキーと音楽師」(岩波)を選ばれましました。「絵本のプレゼントは今年が最後かも・・」といいながらクリスマス用に読み物を何冊も予約していかれました。いつお会いしても元気がいただけるような明るいすてきなおかあさまです。

「竜の子ラッキーと音楽師」は、卵から生まれた竜の子ラッキーと音楽師の出会い幸せな旅を続けるおはなし。音楽師は愛する竜と一緒にいると、幸せで、次々歌が生まれてきました。竜も音楽師を慕ったがある秋の日ラッキーは、見世物師に盗まれてしまい、悲しみに包まれた音楽師は歌を作れなくなってしまい・・・。柔らかく色合いの美しいサトクリフの絵本です。


「子どもの本や」のお便りより・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「百まいのドレス」(岩波)はスロボドキンがさし絵を描いている、胸にしみるような美しい物語の本です。貧しいポーランド移民の子ワンダは、着るものはいつもきたきりすずめの青いワンピース。教室のすみっこにすわり、口をひらくこともめったにありません。九月のあかるく、青く晴れた日のことでした。女の子たちが集まってドレスのことを話題にしていると、いつもはみんなの中に入ってこないワンダが、そっと近づいてきて「あたし、うちにドレス百まい、持っているの。」と言います。その日からペギーがドレスのことでワンダをからかう遊びが始まったのです。ペギーと仲良しのマデラインはワンダをからかうことがいやでたまらなかったのですが、クラスの人気者のペギーに言いだせずに、だまって見ているだけでした。でもある日突然ワンダが学校にこなくなってしまいます……。ワンダがいっていた百まいのドレスとは?マデラインの悩みや勇気、ペギーの性格、そしてワンダのクラスメートによせる心など、この年頃の子どもの心情が細やかに描かれています。物語と溶けあうようなスロボドキンのさし絵と共に、つまでもしみじみとした余韻が残るほんとうに美しい一冊です。(YT)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
どちらも、読み応えがあり大きいお子さんや大人の方にもお勧めしてる絵本です。