店にいて、いちばん楽しいのは小さなお客さまがお話するときです。先日も、若いお父さまとまだ三歳にならないお嬢さんがみえました。お父様は本がお好きなようでいつもゆっくりと絵本を読んでいかれます。
その間瞳がくりっとして可愛いお嬢さんもおとなしくまっています。しばらく自分であれやこれや本を見ていたのですが ・・「読んで」ということで、おばさんが読んであげることにしました。「パンやのくまさん」を読み、それから、M・W・ブラウンのおとのほんを一冊読みました。真剣なまなざしでじっと聞いてくれました。おとうさま曰く、両方ともおうちにある本でよく読まれいるとか。何度読んでもたのしいのでしょうね。
「パンやのくまさん」は、「 フィービとセルビ・ウォージントン 」の作品です。
〈石井桃子訳〉「せきたんやのくまさん」のシリーズで、くまさんが一日自分
仕事をし 夜に家にもどってゆっくりと自分のお茶を飲んで一日をおえる
穏やかなお話です。
子どもたちはこの話しがとても好きで、本の会などではすこし大きい子も
「せきたんやのくまさん」「パンやのくまさん」「ゆうびんやのくまさん」
をつみあげ、この三冊をよんだあとに他の長い本を読むなどということが
良くあります。
(福音館)