子どもの本や 阿佐ヶ谷日記  2

東京都杉並区阿佐ヶ谷南1-47-7 03-3314-3455「子どもの本や」では、子どもが心から楽しめる選り抜きの本ばかりを揃えています。

「海の島」 アニカ・トール作  新宿書房

小さい頃から絵本の大好きだったご近所のY子さんが今夢中で読んでいる本があります。アニカ・トールの「海の島」のシリーズです。
第二次大戦中にナチス支配下のウイーンからユダヤ人のステフィとネッリという姉妹がスエーデンの小島にひきとられてくらすお話です。ー当時、ユダヤ人収容所に送られる前に子どもたちをスエーデンや英国に送り(キンダー・トランスポート)そのおかげで助かった子どもいたのです。ー
島の別々の家庭に引きとたれたふたりは、素朴な島の人々の優しさにも助けられ異国での生活にだんだんになじんでいく、一方、いつも離れ離れになってしまった父と母のことを想いつづけ、戦争ゆくえ、民族のこと そして日々の暮らしの中の友情や新しい家族との関係にもなやみながら少しずつ成長していきます。
「ステフィの感じている事に共感することが多かった。」「それに、こんな経験をした子がいたってこと知れてよかったと思った」とY子さんの感想。

  「海の島」「睡蓮の池」「海の深み」「大海の光」の四冊で完結です。
                                         (新宿書房
このシリーズは、「海の島」から一冊ずつ時間をおいて出版された 
ので私たちは、この続きはどうなるのだろうと続編が出るのを首を
ながくして一年 以上も待ちながら読んだのですが、現在はいっき
に読みすすむことができます。