庭の銀杏や楓の葉が色づいてきました。
この季節は、秋空に映える紅や黄の葉を見上げるたび自然の織りなす色彩の美しさに圧倒されます。
秋が深くなってくると手に取りたくなる本が「魔法使いのチョコレートケーキ」マーガレット・マーヒーのお話集です。収められているいくつかのお話の中で私の気に入りは、タイトルになっている「魔法使いのチョコレートケーキ」です。魔法使いが、「自分のためのケーキ」と「木々のための肥料のチョコレートケーキ」を作っているうち、木がどんどんふえて森になってしまう。最後に子どもたちがチョコレートケーキをご馳走になりに魔法使いのもとにやってくるというお話です。
マーヒーのすきなY子さんは、この作品集の中では「葉っぱのまほう」がすきとのこと。このお話は、学校帰りのマイケルはあとをつけてかさこそ音をたてているオレンジの葉っぱが犬のように思え・・・魔法使いのポテトチップのところに相談にいき・・・というもので・・・思わぬ結末が。 Y子さんは、「この本のこのページにはいつだれがはさんだのか分からない黄色の落ち葉がはさまっているのよ。」といって葉っぱをみせてくれました。Y子サンが小さい時マイケルと同じように犬が欲しくってはさんだ葉っぱなのでしょうか。
清々しいけれどすこしさみしくて切ない気分にもなる作品集です。 小学3年くらいから楽しめます。(LL)